梅詰文様は畑萬陶苑のオリジナル文様として先代から大事に受け継がれてきました。梅の花の花びらには白の絵具を厚盛りすることで立体感を表現し、その周りには5色の色を使ってドットを手描きによって描き詰めています。
立体的に描かれた梅の絵付けの雰囲気はとても柔らかく、触ったときの心地よさは心を和らいでくれます。
梅は『百花の魁(さきがけ)』とよばれ、古くから中国で尊ばれてきました。まだ寒い季節に香り高く咲く姿が、厳しい境遇のなかでも努力し実を結ぶ人間の理想的な生き方と重ね合わせられました。日本には8世紀頃に伝わり、この異国の趣をもつ植物を当時の貴族たちはこぞって愛でていました。
現在でも湯島天神や北野天満宮、大宰府天満宮などは梅を神紋としていますが、これは平安時代の公卿で学者の菅原道真が梅を好んだことに由来します。時代が進むにつれ、春の訪れを知らせる文様として、工芸品や衣服、建築などに幅広く使用されるようになりました。早春に芳しい香りをはなって咲く梅の高潔さは、常緑の松、雪に堪える竹と共に『歳寒三友』と呼ばれ、縁起を重んじる江戸時代の人々に好まれました。
サイズ:φ213 x H23 mm
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