将軍家への献上品として1600年代より作られてきた鍋島焼の代表的な形状である高台皿を、約9cmの盃にリデザインしました。
熟練した職人による極細密な筆使いで鍋島の伝統文様を丁寧に描いた大盃は、コレクション性の高い畑萬の人気商品です。
紅葉文は、秋の風情をあらわす文様として昔から親しまれています。葉がはらはらと散る様は特に美しく、春は桜、秋は紅葉が散る風景を表現することが、句や絵、文様の世界で好まれました。
奈良県にある竜田川は古くから紅葉の名所で、『小倉百人一首』の中でも「千早ぶる 神代もきかず竜田川 からくれないに水くぐるとは」(在原業平)、「嵐ふく 三室のやまのもみじ葉は 竜田の川の 錦なりにけり」(能因法師)という2首が納められています。これらの歌を受け、紅く染まった紅葉に流水を組み合わせた文様の様式は「竜田川」と呼ばれるようになりました。鍋島藩窯でも『色絵紅葉流水文皿』がデザインされており、またの名を『色絵竜田川文皿』と呼ばれています。
サイズ:φ93 H30 mm
[鍋島様式について]
鍋島焼が江戸時代から伝統のルールとして大事に守り続けてきた様式美で、染付1色(青)・赤絵付3色(赤・黄・緑)によって構成デザインされています。
極細密で丁寧に描かれた線、その中を何度も重ねた淡いグラデーションで表現することで、凛とした品格が醸し出されます。
献上品であった鍋島の伝統文様は、煌びやかな中にも日本古来の奥ゆかしさを感じることができるデザインです。
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